NMR/NQRとは?

最近の研究対象

  • 希土類元素Euは化合物中において2価または3価をとります。Eu2+は大きな磁気モーメントを持ち、Eu3+は非磁性となります。Euが中間価数状態をとることもあり、Euの価数不安定性と量子臨界点近傍の電子状態について興味がもたれています。
  • 一部のEu化合物ではEuの価数が温度や磁場、圧力によって顕著に変化するため、外部パラメータの変化による電子状態の変化を明らかにすることは重要な事項であると考えられます。
  • これを研究する舞台として、ThCr2Si2型の結晶構造を持つ化合物があります。EuRu2P2やEuCu2Ge2、それらの関連物質について研究を進めています。

  • 結晶構造に籠構造を有する物質の示す特性について研究を進めています。対象としては充填スクッテルダイト化合物、RBe13、1-2-20系とその関連化合物などです。籠に内包された希土類元素の特異な性質や、籠に関連した非調和格子振動、サイト選択的元素置換による構造の安定性などについて研究を進めています。
  • YbCo2Zn20は極低温下で、非常に重い電子状態(有効質量がとても大きい)を示します。元素置換効果や圧力効果を調べることにより、重い電子状態と量子臨界点について解明すべく、研究を進めています。
  • 1-2-20系化合物の一部ではその構造不安定性により、温度降下に伴い構造相転移を示す物質があります。構造相転移を抑制するために、一部の元素を他の元素に置換する試みが行われています。これらの物質の詳細について微視的な視点から明らかにすることを目指し、研究を進めています。
  • RBe13はよく知られた籠状構造化合物で、UBe13の特異な超伝導状態が特に興味を持たれています。我々は、籠状構造による強い混成効果が特異な電子状態実現に寄与している可能性を検証すべく、研究を進めています。

  • 上記の研究内容は寒剤費用などがかさみ、現状の地方国立大学の研究予算では実施がなかなか大変です。よって、純粋に資金をゲットできるテーマはないかと常々考えています。しかし、当たり前ですがそんなテーマはなかなか見つかりません(^_^;。

研究成果の紹介