電気と磁気に関連した見て触って楽しめる新しい理科教材を作ってみたので紹介したいと思います。タイトルをみただけでは電磁誘導と出てくるあたりでなんだか難しいと思うかもしれませんが、引かないでください。

おそらく多くの方が、銅やアルミニウムでできたパイプの中にネオジム磁石を入れるとゆっくり落ちる現象をこれまでに見たことがあると思います。これはパイプがコイルの働きをして磁石を落下させることにより…、説明すると少し長くなるので、より興味がある人はここ(pdfファイル)を見てください。

 パイプの中をゆっくりと落ちていく磁石を眺めるのは、それはそれでとても楽しいのですが、何とかより教育的に使用できないかと考えました。その結果、(思いつけば簡単なことなのですが)磁石とパイプを入れ替えれば良いことに気がつきました。具体的には下図を見てください。

 円筒型の磁石と金属棒を使用する今回の方法は以下の利点があります。

  • 磁石が外にあるため、ゆっくり落ちる様子を横から見ることが可能。(多数の人が同時に観測可能)
  • 様々な金属棒やプラスチックを連結することが容易であるため、電気抵抗の違いによる磁石の落下速度の変化を観測することができる。
  • 磁石を動かすことにより、反発力を体感することができる。(動かないと力が生じないことを体験できる)

 銅棒やアルミ棒などを簡便に取り外しができるようにすることを考えなければ、比較的簡単に作成することができますので、興味のある方は是非試してみてください。

この教材についてイノベーション・ジャパン2009新技術説明会で発表を行いました。